以上、改革がなかなか進まない幾つかの要因を分析してきました。
改革を進めるためには、制度だけを問題視するのではなくて、個々人が志を高める努力をすることと、人間の行動がハーモナイズされて社会的な成果が得られるような仕組み作りを両方考えていかなければならないのです。
人の意識がなかなか変化しないという問題は、本当に錯覚しているのか、賢く振る舞っているだけなのかは、考えてみるとなかなか区別することができません。改革を遅らせているのは、みんなの志が低いからではなくて、利にさとい経済的行動をとっているだけなのかもしれないのです。
究極的には、個々人のモラルを高めながら、制度そのものを変えていくことが重要になってくるでしょう。