片山 モーツァルトはどのカテゴリーかと考えると、ドイツオペラとイタリアオペラのジョイントベンチャーの社長みたいな感じかな。
加藤 18世紀の人だから、やっぱりコスモポリタンなんです。
片山 まだドイツはジングシュピール(歌芝居)の時代ですからね。
モーツァルトの最後の「魔笛」は、ドイツオペラなんでしょうか、それとも高級ジングシュピールなんでしょうか?
加藤 ドイツオペラの元祖と考えたほうがいいんじゃないでしょうかね。宮廷からの注文じゃないし。
手塚 モーツァルトはやむにやまれぬ気持ちで書いたんだと思いますよ。天才だから。そしてドイツオペラの伝統を作った。
運営者 ワーグナーは、ウェーバーを尊敬してたんですよね。
手塚 だけど音楽的には、ベートーベンだろうね。バイロイトでワーグナー以外に唯一演奏できるのはベートーベンだから。
加藤 やっぱりベートーベンでしょうね。
手塚 しかしベートーベンは歌には向かない。
I女史 まったく向いてない。
武田 結局、「フィデリオ」しか書いてないし。日本のクラシック界でいうところの3B=バッハ、ベートーベン、ブラームス、この人たちはほとんどオペラを書いていない。
つまりね、オペラを作曲できる作曲家というのは、女性にもてる人なんですよ。ベートーベンやブラームスは女にもてなかったでしょう。
みなさん <ああでもないこうでもない!>
片山 バッハは1685年生まれでヘンデルと同い年ですけどね。ブラームスは初めからオペラをやる気がなかったし、ベートーベンは、やってはみたがダメだった・・・
武田 女にもてないヤツが書いたってダメなんだ、オペラというのは!