PPM:「金の成る木」部門はローリターンでいい
田中 今のは、ビジネス用のキャッシュの使い方のサイクルですね。多分、もう一つ考えなきゃいけないのは、人的資源についてのこういうサイクルを考えなきゃいけないんですよ。「ダメ犬」の部分(シニア雑誌)については、人を切るしかないんです。
運営者 私もそう思います。
田中 「金の成る木」(週刊誌)はビジネスの維持型の人だけを残して。
運営者 要するに、「まだ使える人」っていうことですよね。
田中 そうです。「問題児」は人を替えるか、外部から投入することが必要かも知れないです。ここはまあ、会社の状況によってわかりませんけど。
あとは評価とか報酬という意味でいうと、「花形商品」は一番ハイリターンを実現していけますよね。「金の成る木」はむしろローリターンでいいと思いますよ。「ダメ犬」部門はもう、要するに人を減らすわけだから、我々は「リリース」と言うけども、人を外に出すのに必要なお金を使うと。早期退職手当をすぐに出しますとか。
ここはもうお金をつぎ込むところですね。
使おうとするためのお金、という人件費の使い方というか、給料の払い方を区別していかなきゃならない……、というのを組み合わせて考えていくと、それぞれ、何か出てくるんじゃないかと思います。
まず、この会社では、週刊誌をどこに位置づけるかですよね。
運営者 「金の成る木」プラス「花形商品」の要素も若干あるんですけども、ただ、成長させるためには、何かをさらに投入しなければ駄目なんですよ。
田中 だからよく言われるのは、「金の成る木」については、例えばあと5年で潰れる場合は、5年間にもう搾るだけ搾る取ろうという発想でいくか、もう一度「花形商品」に戻すかっていう。道は2つあるわけですよ。
みすみす「ダメ犬」に投入して、「金の成る木」も「ダメ犬」にするっていうのは、最悪の道です。