現実的なメディアとして進化するインターネット 日本ビデオニュース社長 神保哲生氏
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神保 で三菱だと、民放で撮ろうとすると、結構ヤバイんだけど、でも、おれなんか最初にインターネットに出しちゃうから。で、民放のほうには、『クジラ物語』かなにかを出しちゃうから(笑)。『クジラ物語』として、何かほのぼの物でもいいから、出しちゃうと一応、取材費が回収できると。
運営者 「ここの湾ではクジラが出産をしてます」と。それだけで目を引きますもんね。
神保さんとこはインターネットとケーブルテレビやってるけど。
神保 インターネットはうちの独自のドメイン。ペイするかどうかっていう問題でいけば、ブロードバンドの視聴率が上がってこないとまだきついのね。ただ、映像の圧縮技術というのは、これも同時に結構いいペースで進んできてるから、その両方からアプローチしてるんだよね。
運営者 携帯電話では年内に、インターネットにジャバが乗っかるようになるわけですな。
神保 なる。まあ一応、W-CDMAは来年の4月からだな。128Kとか、256Kで、通信ができるから。もともと携帯は画面がちいさいので、フルモーション、フルカラーで非常にクリアな画面になると思うね、180Kあれば。
運営者 なるほど。
神保 それから、あと、W-CDMAの場合、海外とほぼ一緒だから、その電話持ってアメリカでもヨーロッパでも行ける。まあ、そういう両方の面で携帯っていうのは、かなり大化けすると思うね。
運営者 ドコモの携帯は、少なくとも全部iモードになるんだって。
神保 当然そうだろう。じゃないともう、携帯の意味がなくなっちゃうからね。だからあとはテレビ電話ね、だだテレビ電話にするとカメラが付くから、ちょっと大きくなるんだな。
運営者 あと、テレビはもう当然つくんだそうですよ。ブロードバンドというのはどれぐらいからなんですか。
神保 特にどっからブロードバンドといいますという定義はないけど、通常ダイアルアップでできるところまでっていうのが、まあ一般回線になる。その意味で言えば、ISDNの128Kかなということになるんだけど。アメリカではもう128Kじゃブロードバンドとは言わないね。256から。アメリカはADSL……、ADSLっていうのは、非対称のAが付いているだけで、DSLなんだ。で、日本のADSLの場合は、下り512Kぐらい取りたくて、上り256Kくらいでいいっていうのでやってるんでね。上りは普通はコマンドラインぐらいしかいかないわけだからさ。実際にそんなに必要ないっていう発想が当ってると思うんだけど。
まあ512Kだな、まず放送はやっぱオンディマンドでしょう。オンディマンドで何時でも見えるし、止めてトイレに行って帰って来たら、続き見れる。まあ2、3年先じゃないかな、パソコンでいくのは。で、先に携帯電話の方がきちゃうから、そうすると、携帯を中心として動いてくる可能性はあるよね。ただやっぱりちっちゃいよ、動画の画面としては、いくらなんでも。
運営者 今はね。
神保 グラフィックとか表とか見えないもの、ちっちゃすぎて。だからまあ、やっぱり家庭の端末で見れるようになる頃までってことになると、まあ、2、3年だと思うんですよね。ただその頃はまず、液晶テレビというのは、フラットとか結構一般的になってきてる。パソコンの画面とテレビの画面との差っていうのは、見ただけじゃ区別つかなくなるでしょう。だからパソコンでも、テレビでもどっちでも同じで、何が入ってきたのかわかりゃしないっていうふうにしてもおかしくない。