ケーブルテレビ1000万世帯は地上波に次ぐ放送網 日本ビデオニュース社長 神保哲生氏
インターネットTV局http://www.videonews.com
その次がケーブルテレビ。ケーブルはね、やっとメイクセンスするようになってきた。つまりね、98年の末時点で、800万世帯っていう数字があったらか、もうすでに1000万世帯ぐらいいってるわけ。で、一個一個のケーブルテレビ局は凄いちっちゃいのよ。全部で650社あって、1000万世帯だから、1ケーブルテレビ当り、平均、だいたい1万5000世帯しか持ってないわけね、平均すると。
だけど、全体のそのバルクでさ、1000万という塊っていうのは、BSが、WOWOWとNHKを両方あわせると、1400万くらいだよ。だけど、意外と知られてないのは、そのうちの600万世帯ぐらいは、ケーブル経由で見ているわけ。つまり自分でBSのお皿を出している人っいうのは、800万ぐらいしかないの。ということは、単一の塊としては、ケーブルテレビの1000万世帯というのは、地上波に次ぐ数字なんだよ。スカイパーフェクTVでやっと160万とかだろう。
たださ、CNNだの何だの受けて放送してるだけだったら、何の意味もないんだけど、日本はCATVはケーブルテレビの訳じゃなくて、コミュニティー・アンテナ・テレビジョンであると。コミュニティー・チャンネルを持っているわけ。その1000万世帯が見るチャンネルっていうのが、各ケーブル・テレビにあって、番組はスカスカなわけ。
当然のことながら、そこに番組を配信する事業っていうのを始めるところが出てきて、僕の知り合いなんだけどね。半分俺がけしかけたんだけども、サテライト・コミュニケーションズ・ネットワーク=SCN http://www.sc-net.ne.jp
という会社があるのよ。本社が米子。そこがケーブル・テレビというのは今、あっても30チャンネルぐらいしかないわけよ。でも実際、CSは、今300社ぐらいあるでしょう。
結構有力なチャンネルなのに、ケーブルに入れてないケースがいっぱいあるわけ。そういう局の一番の人気番組を集めて、それをケーブルに配信して、コミュニテイー・チャンネルで流したらどうやというサービス。ヘタするとコミュニテー・チャンネルが一番の人気チャンネルになっちゃうわけ。かなり駄目なチャンネルでも、一個くらいは面白い番組があったりすでしょう。それを全部集めてくるというやり方。それを一つのチャンネル用に発信する事業というのをやる。
運営者 そのためには、交渉力が必要でしょう。「お宅の番組の中から、これ欲しいんだけど、安く売ってください」って。
神保 いや、売るんじゃないんだよ。逆に金取って、配信してあげるの。だってTBSのニュース・バードなんてさ、ケーブルテレビへの浸透率はまだ5パーセントも行ってないよ。お金払ってもそこに乗せてもらいたいわけだよ、ニュース・バードにしてみれば。そうすると、コミュニティー・チャンネルの中に入ることができる。
コミュニティー・チャンネルの中に入って、ニュース・バードが一日に3回見られると。で、そこで視聴率が高ければ、ケーブル・テレビはなんかの時に、「ニュース・バードにしようよ」ってなるでしょうよ。あるいは「ニュース・バードを是非とってくれ」って視聴者が言ってくるかも知れない。だからお金を取って配信するの。
運営者 すげえなあ。
神保 したらもう、チャンネルが今満杯になっちゃって、「うちのも配信してくれ、うちのも配信してくれ」っていう話になっちゃって。でそこのウェーブで出している番組をとりあえずうちのスタジオを使って一本化して、ちょっと討論みたいなのを含めて、1時間作って、それを毎月流す。
その中で、「今ご覧の内容は、ビデオニュースドットコムでも、ご覧になれます」って入れていくわけ。これはね、一見、ただ流しているように見えるかも知れないけど、今いった構想の中のとりあえず第一歩、第二歩ぐらいなんだよ。何かっていうとさ、ケーブル・テレビが勝つためには、独自のコミュニティー・コンテンツを作るしかないわけ。