ドリーム・キャストで贅沢の極み
一瞬、「薔薇の騎士」かなとも思ったんだけど。
手塚 シュワルツコプとクライバーでという話になってくるといいんだけど。オックスはクルト・モルかなと。
井上 そうなってくると、演出も重要ですよね。「この人の演出にマリア・カラスが合うかな」というのもあるし。
手塚 フランコ・ゼッフェレルリとカラスだとぶつかるかもしれないね。どっちが主役だかわからなくなっちゃう。
池原 斬新な演出をする人とも、カラスは合わないでしょう。
井上 カラスがステージ全体を支配する形っていいのかなと私は思うんですけど。カラスが好きじゃない人は、ものすごく不満になっちゃう。
池原 "総合芸術"だからね。それで私のドリーム・キャストは
池原版ドリーム・キャスト
ヴェルディ「ドン・カルロ」(イタリア語版)
フィリッポ サミュエル・レイミー
カルロ プラシド・ドミンゴ(30代か遅くても40代前半の)
ロドリーゴ ディミトリ・ヴォロストフスキー
エリザベッタ バルバラ・フリットリ
エボリ オルガ・ボロディーナ
宗教裁判長 マティ・サルミネン
上記キャストは実現可能なのですが、その場合はドミンゴ大先輩には引退して頂いてカルロはホセ・クーラに任せたいと思いますがいかがでしょうか。
手塚 うーん、贅沢の極みですな。話が尽きませんが、今回はこの辺で。
この座談は2002年正月に行ったものです。