グッケンハイム・コレクション
12月30日(月)
8時30分起床。10時、ホテルのコンシェルジュにオペラのチケットを頼む。「あっち側のチケットサービスに頼め」といわれる。LOOK JTBの隣にチケットサービスの会社が入っていて、長い列ができている。しゃーないなー。列に並んで、「大晦日のMETかNYフィルのチケットを」と頼む。おばさんが愛想良くどこかに電話している。えっ、劇場に直接かけてるんじゃないか。これじゃ手に入るわけがない。私はすでに窓口に行って確認しているんだから。絶望的である。
欧米ならどこでもそうだが、チケットは基本的に会員に優先的に売られていて、残りは少ないものである。その会員のチケットがブローカーに流れて二次市場を構成している。この二次市場にアクセスしなければ、プラチナチケットが入手できるはずはないはずだ。ブローカーが捌き切れなかったチケットが、開演直前になって劇場窓口に戻ってくる。だから開演2時間前になって窓口に並ぶと、結構チャンスはある。しかしNYのような大きな町でそんなバカなことをする気にもなれない。おばちゃんは「明日の10時にまた来い」という。まあ、そうしようか。
ふらふらとブロードウエーを下っていく。タイムズ・スクエアにあるミンスコフ劇場の窓口で「1月5日の蜘蛛女のキスのチケットくれ」と言う。「5日はやってない。4日ならあるよ」と言われる。ガーン! そうだったのか。ブロードウェーの大きな劇場は、日曜日はたいがいマチネか、やっていないかなのだ。
日本では入ったことなどないピザハットに入って、とりあえず腹をつくる。これからメトロポリタン美術館に出撃だ。さんざん歩くんだ、地下鉄なんか使っていられない。TAXIで移動。うーん、いかん。日本にいるときと行動様式が同じだ。セントラルパークの中を通って到着。チップ込みで8ドル。
颯爽と階段を駆け上がる。どこだキップ売り場は? げっ、「CLOSED」の文字が目に飛び込んでくる。月曜はおやすみでした。5ブロック歩いてグッケンハイム・コレクションに向かう。昔から図鑑などでよく見ていた、ライト建築だ。
うっ、凄い行列だ。まあしかたないと並んでいると、さほどもせずにチケット売場にたどり着く。頂上までエレベーターで登って、螺旋状の回廊を下りてくる。ここは、ピカソやブラックが充実しているのに驚いた。しかしその印象はMOMAに行って吹き飛ばされた。なるほどこういうものなのね。TAXIを拾ってMOMAに向かう。