12/25 ローマ
8:30起床。テレビでは三船俊郎が死去のニュースをやっている。ホテルで朝食を食べる。10:00チェックアウトして荷物をフロントに預け、街に出る。
今日は、日本でいうと元旦のようなものであろう。街には馬鹿なアメリカ人観光客か、馬鹿な日本人観光客しかいない。
公共交通機関は動いているようなので、まず地下鉄に乗ってSAN PIETRO IN VINCOLI教会へ行く。ミケランジェロの傑作「モーゼ像」を見逃していたので、見に来たのだ。モーゼは十戒を刻んだ銘板を小脇に抱えて見事な重量感で座っている。
そこから地下鉄を乗り継いでスペイン階段へ。ま、お約束ってやつですか。
ここから歩いてすぐのSAN ANDREA DELLE FRATTE教会へ飛び込んでみる。ミサの最中である。天井からオルガンと聖歌隊の歌が降ってくる。これは素晴らしい。楽器としての教会の姿に初めて接することができた。この教会では1842年にマリア現前の奇跡があり、ユダヤの商人が改宗して熱心な信者になりましたとさ、と解説が書いてある。
ミサが終わってから教会を出て、トレビの泉へ。前来たときは修理中で水がなかった。「ジェラート幾ら?」と聞くとL8000との返事、ふざけている。別の店でL3000で売っているのを買って食べながら、トレビの泉の彫刻群を見物する。
そこからくてく歩いてバリベリーニ広場へ。ここに素晴らしいトリトン像があるのだが、修理中でテントが張られていて見ることができなかった。
62番のバスに乗ってホテルに帰ろうとするが、城門のところに連れて行かれてしまった。またバルベリーニ広場に戻って、リストランテに入ってスパゲッティを食べる。
1:30、店を出てバスを待つが、待てど暮らせど来ない。休日は午前中しか動かないのだそうだ。1:45、TAXI乗り場でTAXIを拾って、ホテルで荷物をピックアップしてテルミニ駅へ。2:20発フィレンツェ行きの列車に乗る。トランクは荷物棚に置くことができる。
列車は葡萄畑の中をひた走る。4:02、定刻よりやや遅れて着いたCHIUSIというとんでもない田舎町で降りる。何にもないところだ。駅前のBARでカプチーノを飲み、後は駅舎の前に座って日記を書いて時間を潰す。5:17、CHIUSI-SIENAの2両編成の電車に乗る。
6:39、シエナについてTAXIをつかまえ、ホテルへ。チェック・インしてみると、4つ星ホテルはさすがに部屋が大きくて快適だ。プラグ・コネクターを借りるが、合わないようだ。
8:00、フロントで地図をもらい、ジャケットを羽織って地下のレストランに降りる。今日の食事は宿泊費に含まれている。実にお得である。まずスプマンテをもらって、面倒くさいので「本日のメニュー」を頼む。前菜のサラミは美味。次のポテトニョッキも非常にうまい。満足。
「なぜ木曜日にニョッキを食べることになっているのか」とウエイターに聞くと、「僕は英語は下手なので説明できない。あなたはフランス語は分からないか?」と言われる。これがヨーロッパなのだろう。
ハウスワインのキャンティはまあまあ。メインの牛やトリノミックスの串焼きは、まさに焼き立てで、味付けもよく、素晴らしくうまい。幸せな気持ちになる。嬉しいのでデザートにチョコレートケーキとフルーツと二つ頼む。
公衆電話ボックスがロビーにあるのを見つけて、パソコンの接続を試みるが失敗する。イタリア人はどうやってインターネットやっているのだろうか。部屋に戻り写真を整理する。12:00就寝。