木下 良心的な推進派の学者もいるとは思います。でもそういう人は極力発言をしないようになっている。
運営者 なんだか、福島の子どもの許容被曝量年間20ミリシーベルトで、泣いて辞めた人もいましたよね。東大教授の小佐古内閣官房参与ですか。
だっげらいよん4コマ漫画ブログ しばざきとしえ作木下 そういう人もいると思いますが、大多数の推進派の学者は極論で話をごまかしている。
彼らは、原子力産業の経済的基盤に乗っかって生きるしか人生がなかった人たちで、結局原子力に関する研究者は、医学も物理も工学も、三流の学者の集まりだったんじゃないのかとさえ思いますね。少なくとも時代遅れ。
そういう人たちに寄りかかってできているのが今の日本の原子力の世界ですよ。
運営者 ところが世間的には、東京大学の肩書が与えられると、何かしらオーソライズされたように見えるから不思議です(笑)。
そういう推進派の学者連中が撒き散らす言説の中では、例えば政府は空間線量を重視している。それで今言ってるのが、「東京の空間線量が事故後どんどん下がってきて、今ではロンドンよりも低くなりました」などと言ってます。
木下 それどころか、「もともとあった線量よりも下がった」と最近言い始めていますよね。ありえないことなんですけど(笑)。
ただ単に測り方がおかしいだけでしょう。自然線量が変わるわけないんだから。もはや言ってることが変ですよ。
運営者 自然放射線は花崗岩なんかから出てるものですからね。
木下 遠くから計測すれば線量は下がりますよ。変わるはずがない自然放射線量が下がっているというのはおかしいでしょう。そういうことですよ。
「放射性物質は移動する」と言う学者もいますが、雨風で多少流されるものの他は、吸着して土についた放射性物質や、何かにこびりついたものは、よほどのことがなければ離れないんです。また、「思ったよりも地下にも浸透しない」とキエフで会った研究者が言っていました。そうすると、地下水の汚染がなかなか起きないんだけれど、環境の中からなかなか減らないということですよ。