運営者 その次に考察していただきたいのが、放射能懸念を利用しようとする勢力についてです。そういう輩が存在します。
木下 いろんな勢力がいます。特に悪質で、警察が捜査に着手してもおかしくないと思っているのは、健康被害におびえている人をフィリピンに渡航させて血液鑑定や点滴で高額の金を取っているグループですね。
「血液がおかしくなってますね」と言って顕微鏡画像を見せて、「フィリピンで点滴療法をやりましょう」と言って何十万円もだまし取るんです。
運営者 石を売っているやつもいますよね。
だっげらいよん4コマ漫画ブログ(リンク) しばざきとしえ作木下 ネットでやってる中国人がいて、「こんなのおかしいってすぐわかるだろう」と思っていたら、みんな引っかかりまくっている。いくら警告しても、騙される人には通じませんね。
それから水の販売は、カルト団体がつけこみやすいですね。
あと、ある種の酵素を商品化して高額で売ろうとしているのがいますね。
僕の講演会では、そういう物販は一切させないようにしています。そうすると、物販をやりたい連中から見てみれば、僕は敵なんですよ。
しかも僕はそういう物販を正面から否定していますから。僕のことを「木下カルトだ」などと言っている連中は、大概そういう連中で、実際に本当にそういう被曝回避の物販に関わっている連中なのが嫌でたまりません。
一般の世の中の人は、変な物販は見ればわかります。ところが、この被曝問題に関わってる人の中に、そういうことがわからない人がたくさんいるということです。
運営者 どっちがカルトだよと(笑)。
しかし、なぜわからないんでしょうか? そういう人たちが、今度は木下さんのことを攻撃するようになるケースが多いのですが……
木下 被曝を懸念するあまり、何か放射能を除去するものにすがりつきたいので、そのすがりつきたいと思っているものを否定する僕のことを攻撃するようになるんでしょう。
運営者 そういうことか!
でも人はどんなに頑張っても放射能に勝てないというのは常識で考えたらわかりそうなもんですがね。
木下 仮にですよ、誰が作っているのか分からないようなEMとか、ビタミン剤が本当に被曝を除去できるのであれば、もっと早く大手の製薬会社が製造に取り掛かってますよ。あるいは食品会社が何か既に出してますよ。
それを出さないのは陰謀論のせいじゃなくて、そういう物質がないということを企業は知っているんです。
例えばシャープは、「シャープ製の空気清浄機では放射性物質を取れません」という対応ばかりしています。
運営者 へパフィルターの空気清浄機ですね。
木下 話を詰めて聞くと、「実際へパフィルターで除去できる放射性物質は一定程度は取れるんです。だけど実験したことがないからそういうことは言えない」ということなんですね。
それを縮めて、「放射性物質は取れません」と言ってしまうのが日本の企業です。
一定程度、効果があっても、喧伝しません。特に放射能なら。大きいメーカーは。
何が言いたいかというと、さらに精密な機能を持った空気清浄機は高額だけど探せば他にあります。だけど高額だからそれを買える人というのは一握りの人でしかありません。
だからあえてそういう特殊なものを買おうというのは、お金はかかるけれどそれで得られるプラス面はあんまりということも理解すべきなんです。
コストパフォーマンスはよりやすいものという感覚で無く、見合ったものは何かということです。
運営者 結局そうだからだます奴が出てくるという仕組みなんですね。手に入りにくいものや、普通の人が買いにくいものは、高いし、メリットは少ないということですか。
木下 だから放射能防御は、普通の人が手に入れることができる範囲でまずやるべきなんです。
N95のマスクがいつも本当に必要かということも、いちど考えた方が良いですよ。出来るという人は止めませんが、N95を毎日つけるのはかなりしんどいですよ。それよりは、花粉症の目の細かいマスクを毎日する習慣をつけたほうがいいんじゃないかと僕は思います。それで、家の居間や寝室に、へパフィルター付きの空気清浄機を置いておけば、それ以上首都圏で今できる事はないでしょう。そうしておいて、避難するタイミングを考える方が合理的だと思いますね。