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メディアの「情報信頼性評価基準」を考える

三神万里子 氏

 

信頼性の「権威モデル」と「評判モデル」



運営者 具体的にメディアが担保する信頼性の判断軸というのは?

三神 例えばこの大学のリストの場合は「学会でどの程度認められている先生にオーソライズされているのか」ということが最重視される傾向があります。これはいわゆる「権威モデル」ですが、それに対して無差別大量の評価者の心象による「評判モデル」があります。多数決に近いですね。多くの人々がいいと言っているから安心できる、というモデルです。
 これに対してプロフェッショナル・メディアは、その権威モデルと評判モデルをつなぐ連結管のようなものとして機能すべきではないかと。

運営者 へえー。権威モデルと評判モデルの間をつなぐものですか。面白い考え方ですね。

三神 なぜ連結管かといいますと、これまでメディアは「権力を監視する」という分かりやすい軸を持っていましたが、「対権力」はちょっと定義が多面的になっていると思うんですね。現在の社会は、統治する側とされる側といった単純な仕組みではなくなっていますよね。いろんなプレイヤーがたくさん出てきて・・・。

運営者 フラットな構造の中でプレーヤーが互いに影響しながら社会を前進させていくという認識が、おそらく妥当なんだと思います。しかし一般のメディアはそのような価値観はまだ持っていないですよ。

三神 むしろ組織的には前時代のモデルで。

運営者 ピラミッド型の組織構造認識です。

三神 なぜ知識サービス業の人たちが、ワークフローとか、行動倫理とか、アカウンタビリティ、つまり説明責任だの責任解除がどうとかいったことにすごく注意するかというと、組織がフラットになってさまざまなプレイヤーがいる中で、どこかで問題が起きたら、どれだけそれに対処することができるかというのは、権威のお墨付きをもらったから責任が解除されるというわけではないからなんですね。そして同時に、社内で多数決で決まったから責任が解除されるというわけでもない。
 「私はプロとして妥当とみなされるワークフローをちゃんと踏襲したからここまでは私が責任を持ちますが、ここからは先は私は知りません。」という仕組みを整えて、初めて機能する職業なんです。新たな問題が出てきたら業界内でそれを共有化して、ケーススタディとしてワークフローや倫理規定に入れ込んでいく。それで行動のプロ度を高度に洗練させていく。
 メディアが産業として残りたいのであれば、少なくとも情報流通のハブ的な機能を担えなければならないでしょうし、それを担うプロとは何をする業務なのか再定義が必要ではないかと。

運営者 社会システムが変化していますから、それは社会から要請されている機能だと思いますが、メディアはどういう価値に立脚するかということが未だにあいまいですよね、対権力ということ以外には。夜9時~11時台のニュースバラエティなんか、そればっかりやっているのでいい加減みんな食傷していますが、やっている側はそれに気がついていないし。

三神 メディアは権威を信じないということはひとつの価値ではあります。一方で、多数決を無批判に信じることもなく、少数の弱者にも光を当てる。ここにも価値がある。そのメディアが出している価値の軸は何か。例えばメディアがうたっている中立性と公共性という概念は何なのかもう一度根っこから考えてみる必要があるなと、最近はそんな本ばかり私は読んでいますが。

 極論してしまうと、中立性というのは不可能です。もしメディアを本当に中立にしたいのであれば、組織の所有者は限りなく分散度が高くなければならないという理屈になります。誤解が多いですが、NPOだって特定の寄付者の意見を代弁するシステムになりやすいのが現状です。

運営者 NPOでもだめだったら、株式会社なんかとんでもないということですか。

三神  いえそうでもないんですよ。社会責任投資(SRI)のための格付けを提供している企業に見られるモデルですけれど、中立性を担保するためにあえて個人株主だけで固めてしまうとか。株主の分散度という発想はひとつあるかもしれません。カゴメが個人株主の比率を高める活動をしている例は買収防衛策としてみるほうがいいかもしれませんが、これもメディアとしてははずせない事例だと思うんですね。
 メディアを誰が所有しているのか。許認可の問題もありますが、例えば証券会社を持つ企業が、広告宣伝と報道の区別を理解しないままマスメディアを買収すれば株価操作にニュースが使われる危険が否めません。そんな観点であれば買収規制の考え方を議論することも必要でしょうし。この領域は別途、ご専門の方がおられると思いますが。

運営者 まあ、すべての在京キー局は上場企業のくせに、非上場の新聞社の子会社というのは大きな問題ですわな。

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