「掲載自粛」の嵐
T女史 それはアンドレア・ボチェッリ。でも彼はオペラは殆ど歌わないのでマルセロ・アルヴァレスじゃないかという声もある。
手塚 日本人にもいい人いるよね。小澤征爾がウィーンフィルを指揮するよりは、日本人が3大テナーの一角を占める方が画期的だよ。
T女史 佐野成宏ですか。「ナブッコ」で観ましたけどかなりうまいと思いました。
手塚 佐野さんは見栄えもするしね、演技もいいが、おかまだという説も。まあ芸術家の世界だからね、バーンスタインがそうだったというのは有名だし、それで弟子のエッシェンバッハは……(以下掲載自粛)。
T女史 あと、ブリテンとか。
池原 カウンターテナーの世界はまた多そうだし。デイビッド・ダニエルズもそうだし。私、パリでブライアン・アサワの歌う「ミトリダーテ」を観て、なかなかよかったですよ。
井上 彼は来日するときは必ずステディの「彼」と一緒に来ますよ。日本語ペラペラなんです。
手塚 間違いないね。一緒に行動するって言えば……(以下、さまざまな固有名刺が連発されるも、当サイトが訴えられる恐れもあり、証拠不充分で掲載自粛)。
……ということわけで、2001年は、新国立劇場が実力を発揮し始めた年ということですか。
この不景気の日本で4万円払ってオペラに行くという人はそんなにいないよね。ところがここに2人、19万円払ってベルリン国立歌劇場の「ニーベルンクの指輪」を観に行くという方々がいらっしゃいます。"純ワグネリアン"の手塚としてはうれしいんですけど、自分では払う気にならないんですけどね。ただし、何年も待ってバイロイトに行くよりは安いという説もある。あるいは 音楽の友かなんかで募集しているツアーで行くとプレミアムを50万円をぐらい払えばバイロイトの通しのチケットが手に入るわけですよ。どういうルートで手に入れているのかしらないけど。
ニューイヤーコンサートなんかは、一般売り出し枠があるので学生アルバイト使って一週間くらい並ばせて取っているとか聞いたことがある。要するに人件費の塊なんですね。後は確保したチケットが希望者の間で奪い合いのオークションになって30万円くらいになっちゃう。
この座談は2002年正月に行ったものです。