不良債権問題を解決しても景気はよくならない。「過剰債務を抱えた会社がなぜ儲からないのか」が問題の本筋です。正しく儲けるための企業行動の発想法について、手塚さんに語っていただきました。下敷きは近著、『ゲーム理論活用術―儲けるための「経済学」を学ぶ』(東洋経済新報社)と、『MBA流交渉術の基本』(中経出版)。です。
絆創膏をあてるのではなくて、出血を止めましょう
守りだけをやってる野球じゃつまらない
経済学は現実のビジネスには応用がきかない
ゲーム理論の授業も実社会では役に立たない
生物学とゲーム理論
経済学の世界では「儲けるのは悪いこと」
完全市場ならバブルや不良債権は発生しない
経済学と経営学の弱点の間に現実ビジネスがある
経済学のエンジニアリングを考える
(半)独占状態の維持が経営者の仕事
顧客の囲い込みのためのメカニズムを作る
「ラーニング・カーブ」も立派な参入障壁
「常に余剰生産力を持っておく」のも一手
独禁法に引っかからないよう潰しにかかる
「寡占」は最も「戦略性」が求められる状態
コスト構造が同じなら価格は収斂せざるをえない
問題を作る先生の立場に立って考えろ
マトリックスを重ねて均衡解の場所を変える
参入を牽制するメッセージをライバルに伝える
「己を知り、敵を知る」思考実験を繰り返せ
旧日本人には「競争のルールを変える思考」がない
「交渉術」の要諦とは
交渉の目的自体が不明確だと譲歩しかできない
出版社はイコールパートナーシップを認めない
なぜ外国企業に交渉の主導権を取られるのか
Win-Winなら相手の利益を考えてオファーせよ
相手に利得を与えなければ交渉はまとまらない
「組織の一員」同士のゲームの構造
「究極のゲームの理論活用法」は、このレベル
お互いが長期的満足を得るにはWin-Win以外にあり得ない